第34話「真空竜巻の術」
 前回ラストの決意は、勿論津波の上陸を阻止するという決意でした。その為の術が、今回のタイトルにもなった「真空竜巻の術」です。術としては全身全霊を込めて海上に竜巻を起こし、津波を消滅させるというもの。ただし、このシーンはかなり抽象的に処理されており、ダッシュ7の苦悶の表情がメインとなっているため、今ひとつ説得力に欠けます。しかしながら、その後疲労困憊するタケシを描写することで、その術がいかに凄まじいものであるかを実感できるようになっています。
 この後、津波被害を食い止めたのがレインボーマンであることを見抜いたミスターKが、躍起になって抹殺を命令。例によってヨガの眠りに陥りそうになったタケシの逃走劇が展開されます。ここで特殊なのは、逃げ遅れた幼い少女が関わるところです。
 この少女は津波を止めたレインボーマンに見惚れ、倒れていたタケシを発見して励ますのですが、レインボーマンと同一人物だとは気付きません。ヨガの眠りを匿うと言いつつ、DACに「起こしちゃダメ」と言ってしまったり、「レインボーマンは天使のようなお顔」と想像し、タケシが「夢を壊しちゃいけない」と変身をためらうまでに追い込んでしまうなど、傍目には非常に迷惑な存在。そんな少女に対して恨みを抱くこともなく、ひたすら少女を守って戦うタケシの姿には感動します。
 後半は、日本が本当に危険な国であるかを調査するために派遣されてきた、ダリンジャー氏が来日。当然DACが狙います。
 ダリンジャー氏の部下が次々とDACに摩り替えられ、大ピンチというところに、レインボーマンが登場。ここのところ、来日するVIPの防衛に失敗続きのレインボーマンを、つい応援してしまうアツい展開。ダリンジャー氏も戦時中は情報部隊の手練として鳴らしただけあり、凄腕。
 今回はDACに包囲されたところで終了となりましたが、いつものように危機迫る感じではありません。
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