Episode 49

タケシ、グラン、ニクラウスの3人は、エテル・マザーXへと戻り、オファニオス=雷斬の居る制御室へと急いだ。
途中、異物を排除する免疫のごとく、次々とタケシたちを襲う兵器群だったが、諜報部隊の手練である3人にとって、撃退は造作もないことだった。
制御室に到着したタケシは、オヴェルとの通信を常にオンラインにし、状況を共有するよう努めた。

ラ「時は来たれり。」
タ「雷斬さんを返してくれ!」
オ「よせ、タケシ。残念ながら話は通じない。」
ラ「滅びの時だ。我が滅びの業火を凌駕する力なぞ存在せん。」
オ「それはどうかな…。フフ、分かったぞ。オファニオスの意義が。なぁ、グラン君。」
グ「あ、はい。」
タ「ん? グラン、何故分かる?」
オ「グラン君もケルプ人なのだよ。さて、グラン君の方から説明してもらおうか。」
グ「はい。オファニオスたる人間を必要とするのは何故か。それは、アジダハーカには思考能力がないからです。」
タ「何だと!?」
グ「アジダハーカが有するのは破壊という目的のみ。その達成手段を考える能力はないのです。思考能力を得るために、人間を利用する…。」
タ「よく分からないな。雷斬さんは何故拒否しない?」
オ「タケシ、雷斬は拒否できない。なぜなら、アジダハーカは雷斬にとってメタセルフとなってしまっているのだ。」
ニ「すんません、俺にも分かるように説明してくれません?」