Episode 31

雷斬の告白に一度は驚愕したものの、落ち着きを取り戻したオヴェル。
オヴェルの胸中には、新たな疑問が生じていた。

オ「雷斬の立場は分かった。となると、分からないのはタケシの行動だ。」
タ「私の?」
オ「お前が私の方針に賛成し、政府の陰謀を暴こうと尽力してくれたことは知っている。しかしな。」
タ「はい。」
オ「どうもすっきりしない。」
タ「私はハルワタート政府の暴走を止めようという、オヴェル・リーダーの意見に賛成したまでです。」
ラ「それならば何故、オヴェルが決意する前の事件だったにも関わらず、エテル・マザーが単なる防衛兵器でないことを感づいた?」
タ「わ、分かりません…。」
ラ「それに、ブレイジング・レイを俺が取り返すのを巧妙に邪魔したようにも思える。」
オ「ハルワタートに危険な兵器を掴ませないのなら、サンダー・クシーを見逃しても別に問題なかったはずだ。」
タ「そ、それは…。」
オ「これは推測だが、お前は、大量破壊兵器が生み出されないように行動しているのではないか?」
ラ「そうか…。パックス・エノーキア…。このことだったのか!」