ディープ・パープル

 レッド・ツェッペリンに続いては、やはり双璧を成すこのグループを挙げなければなりません。
 一言ではとてもその特徴を言い表せるグループではありませんが、敢えて言うならば「様式美」。クラシック、特にバロックやオルガン曲などから引用したと思しきコードパターンがそれを印象付けます。
 ただ、本当はそればかりではなく、疾走感を伴ったハードなリフも魅力です。リッチー・ブラックモアという類稀な才能を持ったギタリストの力量に負うところが大きいでしょう。
 それに、忘れてはならないのがヴォーカリストの存在。私はイアン・ギランが最も好きです。ギランの広すぎる音域は上品なシャウトを支え、楽曲に高級感をもたらしています。
 ディープ・パープルは、いわゆるネオ・クラシカルやメロディック・スピード・メタルといった、様式美を追求したヘヴィメタル系譜のパイオニアとして燦然と輝くグループです。